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広い道をどんどん進む途中、
一カ所だけ、狭くて細い道がある。
怖いと思ってそこを通った事はないんだけど。

外の音も、もちろん聴こえるくらいの大きさで
iPodを聴きながら歩いてた。
その細い道に入った時、
後ろから誰か来てる気配が。
それは、気配と共に、衣擦れの音が大きく聴こえて、
なんか、ものすごく近いとこにいる感じがしたから、
ちょっと怖くなって、イヤホンをはずし、
後ろを振り向いた。
けど、
誰もいなかった。

その衣擦れの音は、
ちょっとシャカシャカしてて、
私のはいてるシャカパン（古っ！）の音かなぁ、、と思ったんだけど、
それまでしなかった音が、なんで急に大きくなるんだろうか。
そこで、急に歩き方を変えたわけでもないし。。。

後ろからの迫り具合が、いい感じでもなかった・・・
でも、シャカパン音だった事からすると、
一緒に、ウォーキングをしたかったのか（その場合シャカパンはいた霊という事になる・・・）、
追い払おうとしたスピードなのか、
追い付いて、競おうとしてるのか、、
でも、その細い道は、あっという間に終るので、
そんな結果を待つ事無く、広い通りに出た。
とにかく、何だか迫って来る感じだった。

そんな事を考えながらの帰り道、
やっぱりその道にさしかかって（避けるよね、普通）
心の中で
「え〜と、、どなたかいますかぁ？」
と言いながら、その道にさしかかった。
さっき、衣擦れの音を聞いてから、
それは右側から聴こえてきたので、
右側のイヤホンをはずしたままだったんだけど、
そう思って間もなく、
やっぱり、右っかわから、衣擦れの音が大きく聴こえた。
ので、
さすがに、「ごめんなさい」と思って
その道を行くのをやめた。

ちょっと恐かったけど、
帰り、もう一度通っちゃったのは、
なんか、ゾクゾクして二度とそこを通らない！というほどの事でもなかったからなんだ。

霊とか、全然見えないけれど、
たっっっま〜〜〜に、
　　ん？　・・・・ん？　
と思う事はある。
でも、その程度。

見えちゃったら、私みたいな呑気な事言ってられないんだろうな。。
江原さんとか、美輪さんとか、
霊が見えて、しかも、すごい形相で来るんだって。
でも、恐いとか思わないんだって。
また来たか、、めんどくさいなぁ、、とか
あっち行け！って追い払うんだって。
いや〜、見えちゃったら無理だ・・・
だいたい、私のような人間のとこに出て来るなんて、
なんだか申し訳なくて。。
救ってあげられないもの。

二度とそこを通らない！なんて全然思わないから、
やっぱり悪い霊でもなかったんじゃないかなぁ。
でも、浅はかな気持ちとか、面白半分にすべき事じゃないし、
あまり霊を起こすのはよくないと思うから、
そこは通らない事にする。
そこに、さまよってる誰かがいる事を、私が解ってあげて、
微力ながら、祈っていこう、と思う。
ここに書いたのも、私は解ってるよって知らせたいから。

ごめんなさい、そこを歩いて。
もう、静かになるからね。
ゆっくり、休んで下さい。