改めての"沈まぬ"

ツイッターに、tarrがちょいちょい書き込むもんで、
どうもDDDDまで行き着かず。
しかし、みなさんのブログ更新のつぶやきに反省し、
一大決心。そこまでのことかっ。

2月に入って、プロフィールを書く事が多く、
改めて、自分の仕事を振り返っていた。
そんな中で『沈まぬ太陽』を改めて見る事にした。
テレビ放映となぜか時期が重なった....放映された事自体、知らなかったのだけど。

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本当に深く重い作品だ。
公開当時、劇場で見たときは落としていたものが、
再度発見できて、これは、戦争の記憶を無くさないようにするのと同じく、
時に見るべきものだと思った。

ほんの端役にもスターを使い過ぎだ、などという意見も多いけれど、
私は、スターだからこそ、人は、そこにちゃんと注目もするんだと思う。
そこが、知られていない役者だったら、失われた命や、時代に懸けられた人々の誠意を、
ちゃんと受け取れるだけの私達だろうか。
スターであることの役割が、まさに生かされていると思う。
どんな大役でも端役でも、それぞれの役者が、その役に、
誇りと祈りを持って取り組んでいるのも感じられる。

この作品を映像にすべきであるという、強い信念。
フィクションではあっても、歴史映画でもあるくらいの。
試しに、この年のアカデミー賞作品を、立て続けに見てみたけれど、
やはり最優秀作品賞に値するのは、 沈まぬ太陽 で、私は正しいと思った。

そして、本当に有り難いです。かかわれた事。
とても他人事のように思えるほど。
改めて、音楽の住友紀人さん、有り難うございます。

そんな私事で言うと...
DVDは、私が歌っている10分のインターミッションが、カットされる事なく収録されている。
ネットでの感想を読むと、インターミッションは必要ない、という意見も多く、
バイオリンを弾いてる人が御遺族だからカットできないんじゃないか、、というドライな意見もあった。
映画館で見た人の感想も「トイレ休憩有り難かったです」「混んでるときは急がないと間に合わない」というような、
3時間を越す映画と尿意の関係に対する話にしか至っていない。
先日のテレビでは、勿論カットされ、エンドロールもテレビ用のものだったらしい。

それでも、私には、宝物だ。

この映画の中に、自分が存在している事。
私自身には勿論、知名度など何もないし、
作品の中で人の心に残る事ではなくとも、
だからこそ尚更、本当に尊い場に生かしてもらっているなと思う。

10分だから、5分くらいの曲が2曲なのだが、
1曲目は『祈り』。
これは声の多重のバックに、バイオリンがメロディを奏でている。
このバイオリンを演奏されているのが、ダイアナ湯川さんという美しきバイオリニストで、
御巣鷹山で肉親を無くされた御遺族なのである。そういう背景については、私がここで詳しく述べることではないだろう。彼女に関するページに飛べば、彼女の口からも語られている。

2曲目は『命』。
これは、ハープと声で歌われて行く。
後半の象徴となってくるメロディで、このインターミッションで、初めてお披露目される。
この後の映画の、改めてのオーバーチュアな感じ。
映画の最後には、これに歌詞がつき、壮大な合唱のナンバーとなっていく。

どちらも、実は、深く意味があり、
聞き流されると解っている瞬間にも、
込められているものが深いのだ。

実際、録音は....
内容を知らされておらず、
現場に行ってみたら、こんなに重い内容の仕事だと知った...という状況で、
歌い始めてから、どんどんとそのプレッシャーと戦っていった感じ。
私としては、結構、苦戦した録音だったと思う。
特に、2曲目の『命』の方は、自分がメロディだったし、
その日、初めて憶えて、サッと歌えるような内容ではなかった。
まこりんの録音を終了した後、ダイアナさんの録音。
自分の声が重ねられたオケの上で、のびのびと演奏する彼女の音を聴いたとき、凄く感動した。
初対面だったのに、自然にハグできた時は、本当に嬉しかった。

冒頭、大阪行きの飛行機が飛び立つときに流れる音楽で、
鳥肌がたってしまうのは、
一度は、体を通り抜けた鎮魂のメロディだからだろう。


リンクの映像は、試写会で、ダイアナさんがライブ演奏した時のもの。
彼女と、彼女のとなりに佇むスポットライトに、涙が出そうになる。
彼女自身もこの時実際、お父様をとなりに感じたと言う。

余談だけれど、ダイアナさんとまこりん、誕生日が同じだった。なんか嬉しい。

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