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彼女がデビューした時の事は、なんだかよく覚えてる。
ポテトチップのコマーシャル、、野ッパラをポテチ食べながら歩いてて、
その屈託の無い笑顔が、かわいいなぁ〜と思ったんだ。
赤い服だったか、赤いリボンをしてたか。。

歌ったら歌ったで、野太い声を出しててビックリした。
マリリンのあたりのアプローチは理解できなくて、
自分から色気をアピールする感じが、なんか、、こう、同性には受けてたんだろうか・・・・
でも、あのかわいい笑顔のみでやってるわけにはいかない、
彼女なりの本気だったんだろうな。
セクシーとかって、よく解らなかったけど、あんまり直接的で
だから、羨ましいとも素敵とも思わず、何でああなるのか理解できん、、というだけで、
やっぱり歌は上手かったし、何より、その本気が伝わってくるから、、
避難する事も特になかった。

彼女が受けたミスサイゴンは、私も受けた。
たしか、私は、最終に残らなかったんじゃなかったかな。
赤坂がオーディション会場だったと思う。
大概オーデションがそうであるように、
私の歌なんて、聴く気ないでしょう？？
と言いたくなるようなあのいや〜感じ・・・
ま、大概そうだっつ〜のは、自分の歌に原因があるのだろうけどさ。
本田さんは、そんな中で、ちゃんと聴いてもらえる歌を歌ったのだろうね。
もちろん、それを受けるにしても、一般の私達なんかとは違う、、
時間もお金も名前もコネも、ちゃんとあったはずで、
で、それは　ひがみ　とかじゃなくて、
そういうものがちゃんと備わって来るって事が、その人の使命。。
歌う事、生きてる事、死んでいくその姿までが、
こうして人目にさらされていく、選ばれた人の運命。。
それはとても責任のある生き方で、やっぱりスターというのは、選ばれているのだ。
そうそう誰しもがやれるもんじゃないし、やってはいけないのだ。
選ばれてる人は選ばれてる。
というか、
それぞれ、絶対何かに選ばれてる、、スターってもんには選ばれずとも。って事なんだけど。

それにしても、本田さんは、歌が好きなんだねぇ。。
好きで好きで歌いたくて歌いたくてしょうがないんだ。
そりゃぁ無念だったでしょう・・・
いくら人にあんなに惜しまれて、素晴らしいピリオドを打てたとしても。

でも、やり残したんだろうか。本当に。
本人的には、あったと思う、そりゃぁ、欲も夢も目標もあって当然、、
そういう意味ではたっくさんやり残したでしょう。

でも、
彼女の寿命とか、彼女がこの世に生をうけてやるべき事、課せられた何かは、
ちゃんと出来たから、ピリオドがうたれたんじゃないかって思う。
みんな、簡単にピリオドうてないじゃん。
まだまだピリオドうたしてもらえないじゃん。

もちろん、こんなの私のくだらない持論。
彼女の寿命の長さなんて知らないけれど、、本人さえも知らない事。。
だから、残った私達が惜しむのは全然本当で、
私だって、本当に友達とかだったら惜しむどころじゃないとは思うけど、、
ただ、彼女の分まで、、とか彼女の代わりに、、とか
そう言うしか無いと解ってても言えないんだなー。。
あの人の分は、あの人の分。
私の分は私の分。
代わりにもだーれもなれない。
これは誰の代わりにもなれない。
どんな環境のどんな身分の人だって、その人はその人でしかないから。

私も最初は、「本田美奈子、亡くなったんだ・・・」って呆然とした。
で、今は、悲しいとか惜しいのを通り越して、
「うわっ、ここで生きるのを終えるんだぁ。。すごいな。」
しかも、まだまだ出来そうなところで終えるなんて・・・かっこよすぎです。
もちろん意思で死ぬ瞬間をコントロールできるわけもない、、
彼女の苦しそうな様子もいろいろ聞いたけれど。。
でも、あの苦しさも、彼女のような人だからこその苦しみで、
彼女のような人だから、なんとかあそこまで頑張れたんだろうなぁと思ったりする。
アメリカから取り寄せてまでの何回もの抗がん剤、臍帯移植、
私達は、その戦いを確かにつらい思いで聞くけれど、
ちゃんと公表されて、白血病の方達を始め、
多くの人に、エールであったり、警告であったり、スターの役目は亡くなってさえも終わらない。
努力家でいい子で、、、そういう人に対して『なぜ？？』というほどの苦しみが訪れてしまう、その理不尽さ。残酷さ。
身を以てそれと向き合わざるをえない、彼女の使命。

そして・・・

「。」

死。
例えば、命を捧げてきた歴史がある。
もう・・・本当に、、何と言っていいか。
その時代に生きてたら、そうしてたかもしれないけど。それにしても。
靖国問題も戦争もテロも、見なきゃいけない事、感じなきゃいけない事、違う気がします。ほんと。

自殺は・・・どうだろ。
生きる事を自らやめる、、いつか来る事をあえて選択する、、その勇気は、
ある意味アピールに繋がる事はそのとおりだと思うけど、、
身体は丈夫でも、精神的に苦しい人も多い訳で、
一概に、「まだまだ生きたい人もいるのに」っていう理由で否定するつもりはないんだけど。。。
やっぱり、最終手段にもホドがあるよな。
しかも、思ってるようなアピールにはならない気がする。
そんなふうにしても、みんな、その事実をいつもいつも思うわけじゃない。
ふつ〜に、忘れたりもするよ。
だって、しょうがない、それぞれ必死に、「その人の分」をやっているんだから。

もろもろ、不謹慎な発言になってたらごめんなさい。
でも、人の死は、こんなにもいろいろな事を考えさせるのよね。
そして、本田さん、今、苦しんでない気がする。とっても。

向こうに行ったら、一緒に歌ってみたいものです。。
最も、私は歌い上げる事に、あまり興味はないから、
ハモリパートでも練習しときますー
じゃ。ま、その時は、よろしくね〜