久々のレコーディング、、歌手に戻れるのか不安だったが、東京に入れば、それが当たり前のようにシフトチェンジしてしまって、北海道での日々が夢の中の事みたいに思えた。踊ってる自分が、本当に夢の出来事みたい、振り付けさえ忘れてしまいそうな感じ。
音響ハウスは新富町にあるので、モノレール浜松町からJR経由で有楽町から有楽町線に乗ろう、と思ったのだが、地下鉄有楽町駅がなかなか見つからない。そうしてるうちに、そういえば有楽町線有楽町駅はえらく歩くのだという事を思い出した。東京人である事を自覚した矢先の出来事、、全くどちらが夢の出来事なのかわからない。。
そして、久々の有楽町あたりの匂いで思い出したのが、なんと、『日生劇場』。劇団四季在籍中、私が19才で初舞台をふんだ、あの劇場。たしかにいろんな思い出があるこの付近だけど、「あ、この匂い、、なんだっけ？」と思った、その答えが、かなり過去の記憶なのだから、またしても夢はどの部分？？て感じに。
スタジオにはなぜか一番乗り。昨日のサッカーで盛り上がった結果、スタートが遅くなったらしい。北までその情報届かず、もしかして朝6時の千歳行きバスに乗らなくても良かったって事？？バスも飛行機も寝まくって睡眠時間を稼いだつもりでも、全然時差ぼけ状態、始まるまでぼぉーっとしてた。スタッフはすっかりお馴染みの方々だし、今日もよろしく、ってな感じで、マコリンが六花亭のお菓子やらとうきびチョコを差し入れした事だけが、北海道を語ってた。本人自体、お菓子買って来たけど、なんで六花亭？みたいな。
アーティストの326さんの紙芝居みたいなビデオをつくるとかで、それのBGMとなる曲を録音。ピアノ、フルート、笛、胡弓、バグパイプ、そして歌。すごい組み合わせ。かなり楽しみな感じ。もうすっかり歌モードに切り替わって、ダンスの事は忘れてた。歌詞はなくスキャットのみ、すごく美しいメロディー。絵コンテも見せてもらったけど、これまた素敵なのよ。せつなくてね。
何パターンか録る中にピアノとのセッションがあって、初めて島健さんのピアノで歌った。歌の事をよく解っていて、私の歌をリードし、包み込み、泳がせて下さった。奥様が島田歌穂さんだって事もあって、ミュージカルなどを通し、知り合いが繋がってる事が判明、いつか御一緒できたらと思う。
出来はどうだったかと言えば。。。。これは解らない。プロデュ−サーがいいって言ったんだし、たぶん大丈夫だったのだろうとは思うけれど。
一生懸命歌いました。
心を込めて歌いました。
それだけは本当に自信をもって言える事です。
いい作品ができるといいな。その中に自分の声もあるといいな。
S.I.P.がリハをしてるとの事で、時間が会えば会いに行こうと思ってた。結局ミーティングの場に顔を出しただけだったので、女子のみにしか会えなかった。喫茶店で話し合っているところに何気なく入っていった。
でも。「あぁ。びっくりした」と言ってはくれたけど、全く持って感激とかはなかったのでした。私としては、キャーまこり〜ん！とハグしてくれる、と思っていたし、自分はかなりうれしくてドキドキしながら行ったんだけど。「全然自然だ」「たまたまリハに来れなかった人って感じ」と言ってミーティングは続行された。17日のライブの曲順を決めた。お馴染みの曲と知らない曲となつかしい曲が並んでいて、並べるのに苦労してて、でもその苦労も同じように理解できた。。
そうか。
そうなのだ。
2月からの4ヶ月間、それぞれいろんな事がある毎日、、同じ時間がそれぞれを通り過ぎていて、変化に差がありつつも、やはり4ヶ月でしかなく。確実に過ぎ去った日々なのだけれど。事実、マコリン本人が、この日々を夢と勘違いするくらいなんだから。
でも。たかが４ヶ月。。されど４ヶ月。。。もしかしたら自分は、本当にとんでもない時間を過ごしているのでは、と思った。きっと今の日々は、一生の中のそれこそ『 THE 夢 』になるのかもしれない。後に何も残らないくらい、あの日々はなんだったんだろう、たしか踊ってたような・・・そんな感じに。
次の日、また早朝のシャトルバスで羽田に行き、
13時には千歳にいて、
19時には踊っていた。
舞踊団の人に「海苔もち」というちっちゃなおまんじゅうを買ってきたのだが、六花亭のお菓子と同じように、そのおまんじゅうだけが、東京にいた事を語っていた。
まったく。
きつねにつままれているのはどっちの世界なんだろう。
